奇跡マッチアップ解説vsグリクシスデルバー(2019/02現在)
2019年2月8日皆さんお久しぶりです。MTGから一時期離れていましたがこれからは少し時間が取れそうなので久しぶりに記事を書いてみました。
今回はグリクシスデルバーとのマッチアップ解説ですが先述の通り期間が空いていますのであまり自身がなく今後奇跡を使う上でゲームプランの参考程度に見ていただければ幸いです。
まずグリクシスデルバーと言うデッキについてですが、MTG情報サイトMTGGoldfish(https://www.mtggoldfish.com/)のレガシーメタゲームにおいて7%強を占めており現在のトップメタのデッキです。グリクシスカラーの《秘密を掘り下げるもの》デッキであり相手の動きを妨害しながらクリーチャーで攻めるクロックパーミッションに分類されるデッキですね。半年程前にグリクシスデルバーは《死儀礼のシャーマン》と《ギタクシア派の調査》の2種のカードが禁止され一時期トップメタを他のデッキに譲りましたが2019年2月現在形を変えてレガシーのトップメタに返り咲きました。以下グリクシスデルバーのサンプルレシピです。
SCG Legacy Classic Worcester, 1st Place
Jan 13, 2019
creatures(12)
4 Delver of Secrets
2 Gurmag Angler
1 Snapcaster Mage
2 True-Name Nemesis
3 Young Pyromancer
spells(30)
1 Abrade
4 Brainstorm
4 Daze
1 Dismember
4 Force of Will
4 Lightning Bolt
2 Spell Pierce
2 Stifle
4 Ponder
2 Preordain
2 Thoughtseize
lands(18)
2 Flooded Strand
2 Misty Rainforest
2 Polluted Delta
2 Scalding Tarn
3 Underground Sea
3 Volcanic Island
4 Wasteland
sideboard(15)
1 Engineered Explosives
1 Pithing Needle
1 Abrade
2 Diabolic Edict
1 Electrickery
2 Flusterstorm
1 Kolaghan’s Command
2 Pyroblast
2 Surgical Extraction
1 Umezawa’s Jitte
1 Marsh Casualties
《死儀礼のシャーマン》が《瞬唱の魔道士》や《真の名の宿敵》に《ギタクシア派の調査》が《定業》や《思考囲い》に変わっており以前のグリクシスデルバーと比べるとゲームレンジを長めに見ている構成になっています。それこそ禁止改定直後の構成ではメインボードに《苦花》が採用されていましたが最近はあまり見なくなりました。
グリクシスデルバーの構成に関してはこの位にして奇跡とのマッチアップについて話していきますがまずは相性についてです。奇跡とグリクシスデルバーの相性は禁止改定前は特にメインボードで終末や基本に帰れを擁する奇跡側が微有利とされていました。この関係は禁止改定後も変わらずメインボードは基本的に奇跡側が有利なゲーム展開になると思います。サイドボードはほぼ5分の際どいゲームになってきます。
【基本的な動きとメインボードのゲームプラン】
メインボードのゲームでは奇跡側は待ちの展開で問題ありません。デルバー系デッキ全般に言えることですが、基本土地をフェッチしながら《目くらまし》は確実にケアをして除去をしっかりと通していけばリソース勝負に持っていくのは比較的に楽なはずです。《目くらまし》と《不毛の大地》ゲーム最後まで死に札にするつもりでこちらのライフが2桁のうちは焦らずに構えていきましょう。《剣を鋤に》であれ《終末》であれ4、5ターン目までには1度更地の盤面を作らないといけない羽目になるのでそれを目標に動いていきます。クリーチャーでは《真の名の宿敵》のみ除去できる手段が対象に取らない《議会の採決》と《終末》や《至高の評決》のスイーパーに限られるので《意志の力》で打ち消す事も視野に入れます。奇跡側が序盤でも能動的に動くカードはドローソースと《相殺》や《基本に帰れ》の2種のエンチャントになります。
ドローソースに関しては《渦まく知識》と《先触れ》以外のドローソースは積極的に使っていって問題はありません。探すカードは《剣を鋤に》や《終末》の除去や後述の《相殺》や《基本に帰れ》ですが、土地は5枚までは止めてはいけないので少なくとも《目くらまし》をケアしながらの《基本に帰れ》や《瞬唱の魔道士》+《剣を鋤に》の為に4枚は確保出来るように集めていきます。《先触れ》はインスタント以外のカードや土地を探すのに適しているカードでは無い上、《渦まく知識》同様に《終末》を緊急で探し唱える役割があるのでマナスクリューが確実な時以外は《思案》と《定業》を優先します。《渦まく知識》は《先触れ》と同様ですが《終末》をデッキトップに置く重要な役割があるので確実に《目くらまし》はケアします。個人的には緊急で無ければ《呪文貫き》までケアした方が良いと思ってますし逆に《終末》を仕込む時以外は使わない位の心意気で良いと思ってます。
次に《相殺》と《基本に帰れ》の2種ですがこちらも《目くらまし》をケアしながらの設置を目標に唱えていきます。禁止改定前は《真の名の宿敵》が多くても1枚程度でハンデスが無かった構成でしたので手札に《相殺》がダブってしまった場合2ターン目に唱える事が多かったのですが今の構成のグリクシスデルバー相手であると序盤は構えた方が有利に立ち回れると思ってます。《相殺》は禁止改定前の構成に比べると効きづらくはなっていますが《相殺》と《基本に帰れ》どちらも劇的に刺さるカードでイージーウィンをもたらしてくれます。特にグリクシスデルバー側はメインボードでこれらのカードに触る手段が無くどのタイミングで置いても通れば強いカードです。ですので《意志の力》で押し通す価値は十分にあります。《呪文貫き》や《狼狽の嵐》などの1マナカウンターを併用してこれらのエンチャントを置きにいく場合《目くらまし》をケアしなければならないので《相殺》なら4マナ、《基本に帰れ》なら5マナと余計な1マナを用意する必要があります。これらのエンチャントが通ったらドローソースをフルに活用してソフトロック、《終末》やフィニッシャー探しをしていきましょう。《基本に帰れ》を置いたあとに相手の手札にある腐った《目くらまし》が再度マナソースになる事を忘れなければそんなに構える必要もありません。
次に打ち消しに関してはですが1マナカウンターは先程のエンチャント2種を通すためか、それ以外であれば序盤終盤問わず《渦まく知識》かハンデスにあてていきます、《思案》を打ち消す意味は薄めです。ただ《もみ消し》を1度でも使われた場合は《もみ消し》を最優先に打ち消します(特に序盤)。逆に終盤であれば《渦まく知識》を優先的に打ち消します。《対抗呪文》は基本2マナ域以降の呪文に当てます。クリーチャーで既に手札に回答がある場合通してもいいですが手札にある回答と《対抗呪文》を併用する事が難しくケア出来ていた《目くらまし》に引っかかる自体になりかねないので打ち消せるときに打ち消すのが無難であると思います。以前に比べてグリクシスデルバーのゲームレンジが長くなった為少し価値が上がりましたがマッチアップ的に《対抗呪文》の価値は除去と比べると低めです。《意志の力》については先述のらエンチャント2種を押し通す為に使う事が多いと思います。逆に《意志の力》を序盤の守りに使っている時は厳しいゲーム展開を強いられていると思っておいた方がいいので早めに盤面を攫う様に動きましょう。
最後にゲームエンドについてですが盤面を攫った後に更地に《精神を刻むもの、ジェイス》が通る、もしくは《相殺》や《基本に帰れ》でソフトロックが決まった後に盤面が更地になり相手が投了する形になる事が多いと思います。《僧院の導師》や《天使への願い》でライフを攻めきって勝つことは案外稀です。対グリクシスデルバーでの《僧院の導師》や《天使への願い》は基本的に終末までの特に《グルマグのアンコウ》対しての時間稼ぎになる事が多いからであるのと奇跡側がライフを攻めてる時点でグリクシスデルバー側にほとんど捲り目がほとんどないからで、これらのフィニッシャーを唱える頃には《意志の力》で押し通す必要もなく通るはずです。序盤や中盤で《天使への願い》を引いてしまった時が1番厄介ですが、いっそ割り切って使い捨てる位で(《目くらまし》などをケアしながら)X=1で唱えても1ターン稼ぐ程度の仕事をこなしてくれるます。大体の更地に出す事になると思いますが《精神を刻むもの、ジェイス》が着地した後の動きとして返しのお相手の攻撃+《稲妻》で落ちてしまう時や返しのターンで負けてしまう時以外は+2から入ります。逆に《精神を刻むもの、ジェイス》をクリーチャーが存在する盤面に出す時はほとんどの場合が手札にある《終末》をデッキトップに仕込んだり、探したりする場面ですので割り切って4マナのソーサリーの《渦まく知識》であると考えましょう。1度+2をして忠誠度を《稲妻》圏外にした後であればあとは0能力を使い続けるのみです。+2で勝ちにいかなくともお相手の心が折れてくれる…はずです。それでも折れないのであれば0能力で探した《相殺》や《基本に帰れ》で蓋をしてあげましょう。
【サイドボーディング】
続いてサイドボードについてですが、対グリクシスデルバーでサイドボードになりうるカードを列挙していきます。
◎《狼狽の嵐》…メインボードで説明した役割で相対的に打ち消しとしての価値が低い《意志の力》や《対抗呪文》と入れ替え候補です。相手がサイドインしてくるであろう《紅蓮破》系の回答にもなる為累計2、3枚になる様に入れますが《もみ消し》型のグリクシスデルバーであればある分フル投入します。
◎《呪文貫き》…《狼狽の嵐》と同じ役割ですが《狼狽の嵐》にら比べると価値が大きく下がります。もし《苦花》が採用されているグリクシスデルバーであれば輝く時があるかも知れません。
◎《基本に帰れ》《相殺》…サイドに取っている場合はフルで投入します。理由はメインボードの項目で述べた通りです。
◎《流刑への道》…追加のインスタント除去枠。グリクシスデルバーは基本土地をほとんど採用しておらずあっても島1枚なので《剣を鋤に》より優秀です。
◎《天界の粛清》…《グルマグのアンコウ》や《若き紅蓮術士》を除去する為の追加の除去枠でもあり、グリクシスデルバーのサイドボードに採用されている可能性のある《最後の望み、リリアナ》を除去するためのカードでもあります。
◎《議会の採決》…《真の名の宿敵》や《最後の望み、リリアナ》を触れる貴重な除去枠。1枚で負けうるカードへの回答である為マッチアップ上の価値は高めです。
◎《紅蓮破》《赤霊破》…以前はあまりグリクシスデルバーに対して不毛の的を用意するだけであり、打ち消したいカードが少なかったので入れたいカードでは無かったのですが禁止改定以降価値が上がったと思うので現在では入れています。枚数は今なら3枚入れても対象には困らないと思います。
◎《仕組まれた爆薬》…以前は入れていましたが今はクリーチャーのマナ域が散ってしまった為価値が下がりました、どちらかと言うと入れないよりです。
◎《終末》《至高の評決》…貴重なスイーパーですので入れましょう。相手によってはサイド後に《外科的摘出》を入れてスイーパーを抜いて来る場合もありますので《至高の評決》の方が打ち消されない効果も付いててオススメです。
◎《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》…《若き紅蓮術士》と《グルマグのアンコウ》に対しては《精神を刻むもの、ジェイス》より強く《紅蓮破》と効かない攻守の切り替えをしやすいカードですが噛み合いの部分が強い為、1枚《精神を刻むもの、ジェイス》と入れ替えるといった形にするのもいいと思います。そもそも4マナのカードはデルバー系デッキ対して遅い面があるのでそれを考えた上でサイドボードから入れるかどうかを検討しましょう。
◎《悪斬の天使》《黎明をもたらすものライラ》…少なくとも《四肢切断》を相手はサイドアウトしてくる事が予測されるためメインボードでの《相殺》や《基本に帰れ》に近い着地したら勝つカードです。そして《紅蓮破》が効かない凄いカード!欠点はやはり5マナの重さと《相殺》や《基本に帰れ》と比べてキープ基準にはならない点でしょうか。
サイドボード候補はこんなものでしょうか。他にも《謙虚》などグリクシスデルバーに対して強いカードは探せばあると思いますので色々試すのはありだと思います。
【サイドボード後のゲームプラン】
サイドボード後のゲームプランとしてキープ基準は4マナまでは伸びる見込みがある事を前提に除去とエンチャント2種をキープの目安とします。ジェスカイカラーであればドローソースが手札にある事を前提に《紅蓮破》系のカードを除去カウントしても構いません。優先度としては除去ハンド>エンチャント2種といった感じです。
サイドボード後の奇跡側のプランとして大筋はメインボード同じなんですがそこまでのアプローチが2色と3色で少し変わってきます。まず2色純正の奇跡では除去やスイーパーの枚数が増えて打ち消しが《狼狽の嵐》(と少量の《意志の力》)のみであるはずなのでソーサリータイミングで大きく動いていきます。逆に赤入り3色の奇跡である場合《紅蓮破》系のカードがある為、相手の動きを軽量カウンターと軽量除去で妨害しながら動いていきます。赤入り3色の奇跡で《Volcanic Island》をフェッチしてくる場合は《紅蓮破》系のカードを使うタイミングのみで、出来れば手札から直接出して置きたくないカードです。タイミングを見計らって《渦まく知識》でデッキ内へ戻しておくのもいいでしょう。相手がサイドアウトしている可能性があったとしても緊急で無ければメインボードと同じく《目くらまし》はケアをしていきます。エンチャントの置き方に関してはメインボードと異なりタップアウト時であれば《目くらまし》に引っかかるタイミングであっても出した方がいい場合が多いです。グリクシスデルバー側がサイドボードで《紅蓮破》系のカードを入れている可能性が高く1マナで簡単に打ち消されてしまいますが1度《相殺》や《基本に帰れ》が通ると《相殺》であれば《紅蓮破》を(《渦まく知識》や《思案》などでらお膳立てまで出来れば確実に)打ち消すことが出来る可能性があり、《基本に帰れ》であればまずマナがフリーの状態で相手にターンが帰ることが無く、回答がないのであればそのまま押し切れます。また、土地セットから《紅蓮破》だったとしても手札を消費させる事が出来ます。(手札の土地を盤面に出させることは奇跡にとって不確定情報が減るリターンがあり相手の《渦まく知識》の価値を下げる事ができる上、どのみち《紅蓮破》は何かしらのタイミングで使わせないといけないので…)ただ《目くらまし》されてしまった場合は仕方ないです、こればかりは割り切るしかありません。ある程度クリーチャーを捌いたあとはメインボードと同様の勝ちを目指すのみです。ただ相手がタップアウト時に《精神を刻むもの、ジェイス》が着地した時点で《紅蓮破》系のカードが1枚も見えていない場合、ドローソースなどで探したりそもそも手札にあるみたいな事があるので0能力から入ってアドバンテージを稼いでもいいと思います。
【最後に】
長くなりましたが現時点でのグリクシスデルバーに対してのゲームプランはこのような感じでしょうか。実際にはこんなに簡単ではなく除去が間に合うかどうかの際どいゲームになります。終始除去としか言っていないようか気がしますが対クリーチャーデッキであると《終末》と言うスイーパーを擁する奇跡はそのようなゲームプランになりがちです。筆者は禁止改定後のグリクシスデルバーとはあまり対戦していない為禁止改定前の知識からの話がほとんどなのですが(なら何故この記事を書いたのか…)現在のトップメタとして自分の考えをまとめるいい機会になりました。他のマッチアップについても考察する(かも)しれないのでその時はどうぞよろしくお願いします。
今回はグリクシスデルバーとのマッチアップ解説ですが先述の通り期間が空いていますのであまり自身がなく今後奇跡を使う上でゲームプランの参考程度に見ていただければ幸いです。
まずグリクシスデルバーと言うデッキについてですが、MTG情報サイトMTGGoldfish(https://www.mtggoldfish.com/)のレガシーメタゲームにおいて7%強を占めており現在のトップメタのデッキです。グリクシスカラーの《秘密を掘り下げるもの》デッキであり相手の動きを妨害しながらクリーチャーで攻めるクロックパーミッションに分類されるデッキですね。半年程前にグリクシスデルバーは《死儀礼のシャーマン》と《ギタクシア派の調査》の2種のカードが禁止され一時期トップメタを他のデッキに譲りましたが2019年2月現在形を変えてレガシーのトップメタに返り咲きました。以下グリクシスデルバーのサンプルレシピです。
SCG Legacy Classic Worcester, 1st Place
Jan 13, 2019
creatures(12)
4 Delver of Secrets
2 Gurmag Angler
1 Snapcaster Mage
2 True-Name Nemesis
3 Young Pyromancer
spells(30)
1 Abrade
4 Brainstorm
4 Daze
1 Dismember
4 Force of Will
4 Lightning Bolt
2 Spell Pierce
2 Stifle
4 Ponder
2 Preordain
2 Thoughtseize
lands(18)
2 Flooded Strand
2 Misty Rainforest
2 Polluted Delta
2 Scalding Tarn
3 Underground Sea
3 Volcanic Island
4 Wasteland
sideboard(15)
1 Engineered Explosives
1 Pithing Needle
1 Abrade
2 Diabolic Edict
1 Electrickery
2 Flusterstorm
1 Kolaghan’s Command
2 Pyroblast
2 Surgical Extraction
1 Umezawa’s Jitte
1 Marsh Casualties
《死儀礼のシャーマン》が《瞬唱の魔道士》や《真の名の宿敵》に《ギタクシア派の調査》が《定業》や《思考囲い》に変わっており以前のグリクシスデルバーと比べるとゲームレンジを長めに見ている構成になっています。それこそ禁止改定直後の構成ではメインボードに《苦花》が採用されていましたが最近はあまり見なくなりました。
グリクシスデルバーの構成に関してはこの位にして奇跡とのマッチアップについて話していきますがまずは相性についてです。奇跡とグリクシスデルバーの相性は禁止改定前は特にメインボードで終末や基本に帰れを擁する奇跡側が微有利とされていました。この関係は禁止改定後も変わらずメインボードは基本的に奇跡側が有利なゲーム展開になると思います。サイドボードはほぼ5分の際どいゲームになってきます。
【基本的な動きとメインボードのゲームプラン】
メインボードのゲームでは奇跡側は待ちの展開で問題ありません。デルバー系デッキ全般に言えることですが、基本土地をフェッチしながら《目くらまし》は確実にケアをして除去をしっかりと通していけばリソース勝負に持っていくのは比較的に楽なはずです。《目くらまし》と《不毛の大地》ゲーム最後まで死に札にするつもりでこちらのライフが2桁のうちは焦らずに構えていきましょう。《剣を鋤に》であれ《終末》であれ4、5ターン目までには1度更地の盤面を作らないといけない羽目になるのでそれを目標に動いていきます。クリーチャーでは《真の名の宿敵》のみ除去できる手段が対象に取らない《議会の採決》と《終末》や《至高の評決》のスイーパーに限られるので《意志の力》で打ち消す事も視野に入れます。奇跡側が序盤でも能動的に動くカードはドローソースと《相殺》や《基本に帰れ》の2種のエンチャントになります。
ドローソースに関しては《渦まく知識》と《先触れ》以外のドローソースは積極的に使っていって問題はありません。探すカードは《剣を鋤に》や《終末》の除去や後述の《相殺》や《基本に帰れ》ですが、土地は5枚までは止めてはいけないので少なくとも《目くらまし》をケアしながらの《基本に帰れ》や《瞬唱の魔道士》+《剣を鋤に》の為に4枚は確保出来るように集めていきます。《先触れ》はインスタント以外のカードや土地を探すのに適しているカードでは無い上、《渦まく知識》同様に《終末》を緊急で探し唱える役割があるのでマナスクリューが確実な時以外は《思案》と《定業》を優先します。《渦まく知識》は《先触れ》と同様ですが《終末》をデッキトップに置く重要な役割があるので確実に《目くらまし》はケアします。個人的には緊急で無ければ《呪文貫き》までケアした方が良いと思ってますし逆に《終末》を仕込む時以外は使わない位の心意気で良いと思ってます。
次に《相殺》と《基本に帰れ》の2種ですがこちらも《目くらまし》をケアしながらの設置を目標に唱えていきます。禁止改定前は《真の名の宿敵》が多くても1枚程度でハンデスが無かった構成でしたので手札に《相殺》がダブってしまった場合2ターン目に唱える事が多かったのですが今の構成のグリクシスデルバー相手であると序盤は構えた方が有利に立ち回れると思ってます。《相殺》は禁止改定前の構成に比べると効きづらくはなっていますが《相殺》と《基本に帰れ》どちらも劇的に刺さるカードでイージーウィンをもたらしてくれます。特にグリクシスデルバー側はメインボードでこれらのカードに触る手段が無くどのタイミングで置いても通れば強いカードです。ですので《意志の力》で押し通す価値は十分にあります。《呪文貫き》や《狼狽の嵐》などの1マナカウンターを併用してこれらのエンチャントを置きにいく場合《目くらまし》をケアしなければならないので《相殺》なら4マナ、《基本に帰れ》なら5マナと余計な1マナを用意する必要があります。これらのエンチャントが通ったらドローソースをフルに活用してソフトロック、《終末》やフィニッシャー探しをしていきましょう。《基本に帰れ》を置いたあとに相手の手札にある腐った《目くらまし》が再度マナソースになる事を忘れなければそんなに構える必要もありません。
次に打ち消しに関してはですが1マナカウンターは先程のエンチャント2種を通すためか、それ以外であれば序盤終盤問わず《渦まく知識》かハンデスにあてていきます、《思案》を打ち消す意味は薄めです。ただ《もみ消し》を1度でも使われた場合は《もみ消し》を最優先に打ち消します(特に序盤)。逆に終盤であれば《渦まく知識》を優先的に打ち消します。《対抗呪文》は基本2マナ域以降の呪文に当てます。クリーチャーで既に手札に回答がある場合通してもいいですが手札にある回答と《対抗呪文》を併用する事が難しくケア出来ていた《目くらまし》に引っかかる自体になりかねないので打ち消せるときに打ち消すのが無難であると思います。以前に比べてグリクシスデルバーのゲームレンジが長くなった為少し価値が上がりましたがマッチアップ的に《対抗呪文》の価値は除去と比べると低めです。《意志の力》については先述のらエンチャント2種を押し通す為に使う事が多いと思います。逆に《意志の力》を序盤の守りに使っている時は厳しいゲーム展開を強いられていると思っておいた方がいいので早めに盤面を攫う様に動きましょう。
最後にゲームエンドについてですが盤面を攫った後に更地に《精神を刻むもの、ジェイス》が通る、もしくは《相殺》や《基本に帰れ》でソフトロックが決まった後に盤面が更地になり相手が投了する形になる事が多いと思います。《僧院の導師》や《天使への願い》でライフを攻めきって勝つことは案外稀です。対グリクシスデルバーでの《僧院の導師》や《天使への願い》は基本的に終末までの特に《グルマグのアンコウ》対しての時間稼ぎになる事が多いからであるのと奇跡側がライフを攻めてる時点でグリクシスデルバー側にほとんど捲り目がほとんどないからで、これらのフィニッシャーを唱える頃には《意志の力》で押し通す必要もなく通るはずです。序盤や中盤で《天使への願い》を引いてしまった時が1番厄介ですが、いっそ割り切って使い捨てる位で(《目くらまし》などをケアしながら)X=1で唱えても1ターン稼ぐ程度の仕事をこなしてくれるます。大体の更地に出す事になると思いますが《精神を刻むもの、ジェイス》が着地した後の動きとして返しのお相手の攻撃+《稲妻》で落ちてしまう時や返しのターンで負けてしまう時以外は+2から入ります。逆に《精神を刻むもの、ジェイス》をクリーチャーが存在する盤面に出す時はほとんどの場合が手札にある《終末》をデッキトップに仕込んだり、探したりする場面ですので割り切って4マナのソーサリーの《渦まく知識》であると考えましょう。1度+2をして忠誠度を《稲妻》圏外にした後であればあとは0能力を使い続けるのみです。+2で勝ちにいかなくともお相手の心が折れてくれる…はずです。それでも折れないのであれば0能力で探した《相殺》や《基本に帰れ》で蓋をしてあげましょう。
【サイドボーディング】
続いてサイドボードについてですが、対グリクシスデルバーでサイドボードになりうるカードを列挙していきます。
◎《狼狽の嵐》…メインボードで説明した役割で相対的に打ち消しとしての価値が低い《意志の力》や《対抗呪文》と入れ替え候補です。相手がサイドインしてくるであろう《紅蓮破》系の回答にもなる為累計2、3枚になる様に入れますが《もみ消し》型のグリクシスデルバーであればある分フル投入します。
◎《呪文貫き》…《狼狽の嵐》と同じ役割ですが《狼狽の嵐》にら比べると価値が大きく下がります。もし《苦花》が採用されているグリクシスデルバーであれば輝く時があるかも知れません。
◎《基本に帰れ》《相殺》…サイドに取っている場合はフルで投入します。理由はメインボードの項目で述べた通りです。
◎《流刑への道》…追加のインスタント除去枠。グリクシスデルバーは基本土地をほとんど採用しておらずあっても島1枚なので《剣を鋤に》より優秀です。
◎《天界の粛清》…《グルマグのアンコウ》や《若き紅蓮術士》を除去する為の追加の除去枠でもあり、グリクシスデルバーのサイドボードに採用されている可能性のある《最後の望み、リリアナ》を除去するためのカードでもあります。
◎《議会の採決》…《真の名の宿敵》や《最後の望み、リリアナ》を触れる貴重な除去枠。1枚で負けうるカードへの回答である為マッチアップ上の価値は高めです。
◎《紅蓮破》《赤霊破》…以前はあまりグリクシスデルバーに対して不毛の的を用意するだけであり、打ち消したいカードが少なかったので入れたいカードでは無かったのですが禁止改定以降価値が上がったと思うので現在では入れています。枚数は今なら3枚入れても対象には困らないと思います。
◎《仕組まれた爆薬》…以前は入れていましたが今はクリーチャーのマナ域が散ってしまった為価値が下がりました、どちらかと言うと入れないよりです。
◎《終末》《至高の評決》…貴重なスイーパーですので入れましょう。相手によってはサイド後に《外科的摘出》を入れてスイーパーを抜いて来る場合もありますので《至高の評決》の方が打ち消されない効果も付いててオススメです。
◎《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》…《若き紅蓮術士》と《グルマグのアンコウ》に対しては《精神を刻むもの、ジェイス》より強く《紅蓮破》と効かない攻守の切り替えをしやすいカードですが噛み合いの部分が強い為、1枚《精神を刻むもの、ジェイス》と入れ替えるといった形にするのもいいと思います。そもそも4マナのカードはデルバー系デッキ対して遅い面があるのでそれを考えた上でサイドボードから入れるかどうかを検討しましょう。
◎《悪斬の天使》《黎明をもたらすものライラ》…少なくとも《四肢切断》を相手はサイドアウトしてくる事が予測されるためメインボードでの《相殺》や《基本に帰れ》に近い着地したら勝つカードです。そして《紅蓮破》が効かない凄いカード!欠点はやはり5マナの重さと《相殺》や《基本に帰れ》と比べてキープ基準にはならない点でしょうか。
サイドボード候補はこんなものでしょうか。他にも《謙虚》などグリクシスデルバーに対して強いカードは探せばあると思いますので色々試すのはありだと思います。
【サイドボード後のゲームプラン】
サイドボード後のゲームプランとしてキープ基準は4マナまでは伸びる見込みがある事を前提に除去とエンチャント2種をキープの目安とします。ジェスカイカラーであればドローソースが手札にある事を前提に《紅蓮破》系のカードを除去カウントしても構いません。優先度としては除去ハンド>エンチャント2種といった感じです。
サイドボード後の奇跡側のプランとして大筋はメインボード同じなんですがそこまでのアプローチが2色と3色で少し変わってきます。まず2色純正の奇跡では除去やスイーパーの枚数が増えて打ち消しが《狼狽の嵐》(と少量の《意志の力》)のみであるはずなのでソーサリータイミングで大きく動いていきます。逆に赤入り3色の奇跡である場合《紅蓮破》系のカードがある為、相手の動きを軽量カウンターと軽量除去で妨害しながら動いていきます。赤入り3色の奇跡で《Volcanic Island》をフェッチしてくる場合は《紅蓮破》系のカードを使うタイミングのみで、出来れば手札から直接出して置きたくないカードです。タイミングを見計らって《渦まく知識》でデッキ内へ戻しておくのもいいでしょう。相手がサイドアウトしている可能性があったとしても緊急で無ければメインボードと同じく《目くらまし》はケアをしていきます。エンチャントの置き方に関してはメインボードと異なりタップアウト時であれば《目くらまし》に引っかかるタイミングであっても出した方がいい場合が多いです。グリクシスデルバー側がサイドボードで《紅蓮破》系のカードを入れている可能性が高く1マナで簡単に打ち消されてしまいますが1度《相殺》や《基本に帰れ》が通ると《相殺》であれば《紅蓮破》を(《渦まく知識》や《思案》などでらお膳立てまで出来れば確実に)打ち消すことが出来る可能性があり、《基本に帰れ》であればまずマナがフリーの状態で相手にターンが帰ることが無く、回答がないのであればそのまま押し切れます。また、土地セットから《紅蓮破》だったとしても手札を消費させる事が出来ます。(手札の土地を盤面に出させることは奇跡にとって不確定情報が減るリターンがあり相手の《渦まく知識》の価値を下げる事ができる上、どのみち《紅蓮破》は何かしらのタイミングで使わせないといけないので…)ただ《目くらまし》されてしまった場合は仕方ないです、こればかりは割り切るしかありません。ある程度クリーチャーを捌いたあとはメインボードと同様の勝ちを目指すのみです。ただ相手がタップアウト時に《精神を刻むもの、ジェイス》が着地した時点で《紅蓮破》系のカードが1枚も見えていない場合、ドローソースなどで探したりそもそも手札にあるみたいな事があるので0能力から入ってアドバンテージを稼いでもいいと思います。
【最後に】
長くなりましたが現時点でのグリクシスデルバーに対してのゲームプランはこのような感じでしょうか。実際にはこんなに簡単ではなく除去が間に合うかどうかの際どいゲームになります。終始除去としか言っていないようか気がしますが対クリーチャーデッキであると《終末》と言うスイーパーを擁する奇跡はそのようなゲームプランになりがちです。筆者は禁止改定後のグリクシスデルバーとはあまり対戦していない為禁止改定前の知識からの話がほとんどなのですが(なら何故この記事を書いたのか…)現在のトップメタとして自分の考えをまとめるいい機会になりました。他のマッチアップについても考察する(かも)しれないのでその時はどうぞよろしくお願いします。
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