皆さんお久しぶりです。MTGから一時期離れていましたがこれからは少し時間が取れそうなので久しぶりに記事を書いてみました。
今回はグリクシスデルバーとのマッチアップ解説ですが先述の通り期間が空いていますのであまり自身がなく今後奇跡を使う上でゲームプランの参考程度に見ていただければ幸いです。
まずグリクシスデルバーと言うデッキについてですが、MTG情報サイトMTGGoldfish(https://www.mtggoldfish.com/)のレガシーメタゲームにおいて7%強を占めており現在のトップメタのデッキです。グリクシスカラーの《秘密を掘り下げるもの》デッキであり相手の動きを妨害しながらクリーチャーで攻めるクロックパーミッションに分類されるデッキですね。半年程前にグリクシスデルバーは《死儀礼のシャーマン》と《ギタクシア派の調査》の2種のカードが禁止され一時期トップメタを他のデッキに譲りましたが2019年2月現在形を変えてレガシーのトップメタに返り咲きました。以下グリクシスデルバーのサンプルレシピです。

SCG Legacy Classic Worcester, 1st Place
Jan 13, 2019
creatures(12)
4 Delver of Secrets
2 Gurmag Angler
1 Snapcaster Mage
2 True-Name Nemesis
3 Young Pyromancer
spells(30)
1 Abrade
4 Brainstorm
4 Daze
1 Dismember
4 Force of Will
4 Lightning Bolt
2 Spell Pierce
2 Stifle
4 Ponder
2 Preordain
2 Thoughtseize
lands(18)
2 Flooded Strand
2 Misty Rainforest
2 Polluted Delta
2 Scalding Tarn
3 Underground Sea
3 Volcanic Island
4 Wasteland
sideboard(15)
1 Engineered Explosives
1 Pithing Needle
1 Abrade
2 Diabolic Edict
1 Electrickery
2 Flusterstorm
1 Kolaghan’s Command
2 Pyroblast
2 Surgical Extraction
1 Umezawa’s Jitte
1 Marsh Casualties

《死儀礼のシャーマン》が《瞬唱の魔道士》や《真の名の宿敵》に《ギタクシア派の調査》が《定業》や《思考囲い》に変わっており以前のグリクシスデルバーと比べるとゲームレンジを長めに見ている構成になっています。それこそ禁止改定直後の構成ではメインボードに《苦花》が採用されていましたが最近はあまり見なくなりました。
グリクシスデルバーの構成に関してはこの位にして奇跡とのマッチアップについて話していきますがまずは相性についてです。奇跡とグリクシスデルバーの相性は禁止改定前は特にメインボードで終末や基本に帰れを擁する奇跡側が微有利とされていました。この関係は禁止改定後も変わらずメインボードは基本的に奇跡側が有利なゲーム展開になると思います。サイドボードはほぼ5分の際どいゲームになってきます。

【基本的な動きとメインボードのゲームプラン】
メインボードのゲームでは奇跡側は待ちの展開で問題ありません。デルバー系デッキ全般に言えることですが、基本土地をフェッチしながら《目くらまし》は確実にケアをして除去をしっかりと通していけばリソース勝負に持っていくのは比較的に楽なはずです。《目くらまし》と《不毛の大地》ゲーム最後まで死に札にするつもりでこちらのライフが2桁のうちは焦らずに構えていきましょう。《剣を鋤に》であれ《終末》であれ4、5ターン目までには1度更地の盤面を作らないといけない羽目になるのでそれを目標に動いていきます。クリーチャーでは《真の名の宿敵》のみ除去できる手段が対象に取らない《議会の採決》と《終末》や《至高の評決》のスイーパーに限られるので《意志の力》で打ち消す事も視野に入れます。奇跡側が序盤でも能動的に動くカードはドローソースと《相殺》や《基本に帰れ》の2種のエンチャントになります。
ドローソースに関しては《渦まく知識》と《先触れ》以外のドローソースは積極的に使っていって問題はありません。探すカードは《剣を鋤に》や《終末》の除去や後述の《相殺》や《基本に帰れ》ですが、土地は5枚までは止めてはいけないので少なくとも《目くらまし》をケアしながらの《基本に帰れ》や《瞬唱の魔道士》+《剣を鋤に》の為に4枚は確保出来るように集めていきます。《先触れ》はインスタント以外のカードや土地を探すのに適しているカードでは無い上、《渦まく知識》同様に《終末》を緊急で探し唱える役割があるのでマナスクリューが確実な時以外は《思案》と《定業》を優先します。《渦まく知識》は《先触れ》と同様ですが《終末》をデッキトップに置く重要な役割があるので確実に《目くらまし》はケアします。個人的には緊急で無ければ《呪文貫き》までケアした方が良いと思ってますし逆に《終末》を仕込む時以外は使わない位の心意気で良いと思ってます。
次に《相殺》と《基本に帰れ》の2種ですがこちらも《目くらまし》をケアしながらの設置を目標に唱えていきます。禁止改定前は《真の名の宿敵》が多くても1枚程度でハンデスが無かった構成でしたので手札に《相殺》がダブってしまった場合2ターン目に唱える事が多かったのですが今の構成のグリクシスデルバー相手であると序盤は構えた方が有利に立ち回れると思ってます。《相殺》は禁止改定前の構成に比べると効きづらくはなっていますが《相殺》と《基本に帰れ》どちらも劇的に刺さるカードでイージーウィンをもたらしてくれます。特にグリクシスデルバー側はメインボードでこれらのカードに触る手段が無くどのタイミングで置いても通れば強いカードです。ですので《意志の力》で押し通す価値は十分にあります。《呪文貫き》や《狼狽の嵐》などの1マナカウンターを併用してこれらのエンチャントを置きにいく場合《目くらまし》をケアしなければならないので《相殺》なら4マナ、《基本に帰れ》なら5マナと余計な1マナを用意する必要があります。これらのエンチャントが通ったらドローソースをフルに活用してソフトロック、《終末》やフィニッシャー探しをしていきましょう。《基本に帰れ》を置いたあとに相手の手札にある腐った《目くらまし》が再度マナソースになる事を忘れなければそんなに構える必要もありません。
次に打ち消しに関してはですが1マナカウンターは先程のエンチャント2種を通すためか、それ以外であれば序盤終盤問わず《渦まく知識》かハンデスにあてていきます、《思案》を打ち消す意味は薄めです。ただ《もみ消し》を1度でも使われた場合は《もみ消し》を最優先に打ち消します(特に序盤)。逆に終盤であれば《渦まく知識》を優先的に打ち消します。《対抗呪文》は基本2マナ域以降の呪文に当てます。クリーチャーで既に手札に回答がある場合通してもいいですが手札にある回答と《対抗呪文》を併用する事が難しくケア出来ていた《目くらまし》に引っかかる自体になりかねないので打ち消せるときに打ち消すのが無難であると思います。以前に比べてグリクシスデルバーのゲームレンジが長くなった為少し価値が上がりましたがマッチアップ的に《対抗呪文》の価値は除去と比べると低めです。《意志の力》については先述のらエンチャント2種を押し通す為に使う事が多いと思います。逆に《意志の力》を序盤の守りに使っている時は厳しいゲーム展開を強いられていると思っておいた方がいいので早めに盤面を攫う様に動きましょう。
最後にゲームエンドについてですが盤面を攫った後に更地に《精神を刻むもの、ジェイス》が通る、もしくは《相殺》や《基本に帰れ》でソフトロックが決まった後に盤面が更地になり相手が投了する形になる事が多いと思います。《僧院の導師》や《天使への願い》でライフを攻めきって勝つことは案外稀です。対グリクシスデルバーでの《僧院の導師》や《天使への願い》は基本的に終末までの特に《グルマグのアンコウ》対しての時間稼ぎになる事が多いからであるのと奇跡側がライフを攻めてる時点でグリクシスデルバー側にほとんど捲り目がほとんどないからで、これらのフィニッシャーを唱える頃には《意志の力》で押し通す必要もなく通るはずです。序盤や中盤で《天使への願い》を引いてしまった時が1番厄介ですが、いっそ割り切って使い捨てる位で(《目くらまし》などをケアしながら)X=1で唱えても1ターン稼ぐ程度の仕事をこなしてくれるます。大体の更地に出す事になると思いますが《精神を刻むもの、ジェイス》が着地した後の動きとして返しのお相手の攻撃+《稲妻》で落ちてしまう時や返しのターンで負けてしまう時以外は+2から入ります。逆に《精神を刻むもの、ジェイス》をクリーチャーが存在する盤面に出す時はほとんどの場合が手札にある《終末》をデッキトップに仕込んだり、探したりする場面ですので割り切って4マナのソーサリーの《渦まく知識》であると考えましょう。1度+2をして忠誠度を《稲妻》圏外にした後であればあとは0能力を使い続けるのみです。+2で勝ちにいかなくともお相手の心が折れてくれる…はずです。それでも折れないのであれば0能力で探した《相殺》や《基本に帰れ》で蓋をしてあげましょう。

【サイドボーディング】
続いてサイドボードについてですが、対グリクシスデルバーでサイドボードになりうるカードを列挙していきます。
◎《狼狽の嵐》…メインボードで説明した役割で相対的に打ち消しとしての価値が低い《意志の力》や《対抗呪文》と入れ替え候補です。相手がサイドインしてくるであろう《紅蓮破》系の回答にもなる為累計2、3枚になる様に入れますが《もみ消し》型のグリクシスデルバーであればある分フル投入します。
◎《呪文貫き》…《狼狽の嵐》と同じ役割ですが《狼狽の嵐》にら比べると価値が大きく下がります。もし《苦花》が採用されているグリクシスデルバーであれば輝く時があるかも知れません。
◎《基本に帰れ》《相殺》…サイドに取っている場合はフルで投入します。理由はメインボードの項目で述べた通りです。
◎《流刑への道》…追加のインスタント除去枠。グリクシスデルバーは基本土地をほとんど採用しておらずあっても島1枚なので《剣を鋤に》より優秀です。
◎《天界の粛清》…《グルマグのアンコウ》や《若き紅蓮術士》を除去する為の追加の除去枠でもあり、グリクシスデルバーのサイドボードに採用されている可能性のある《最後の望み、リリアナ》を除去するためのカードでもあります。
◎《議会の採決》…《真の名の宿敵》や《最後の望み、リリアナ》を触れる貴重な除去枠。1枚で負けうるカードへの回答である為マッチアップ上の価値は高めです。
◎《紅蓮破》《赤霊破》…以前はあまりグリクシスデルバーに対して不毛の的を用意するだけであり、打ち消したいカードが少なかったので入れたいカードでは無かったのですが禁止改定以降価値が上がったと思うので現在では入れています。枚数は今なら3枚入れても対象には困らないと思います。
◎《仕組まれた爆薬》…以前は入れていましたが今はクリーチャーのマナ域が散ってしまった為価値が下がりました、どちらかと言うと入れないよりです。
◎《終末》《至高の評決》…貴重なスイーパーですので入れましょう。相手によってはサイド後に《外科的摘出》を入れてスイーパーを抜いて来る場合もありますので《至高の評決》の方が打ち消されない効果も付いててオススメです。
◎《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》…《若き紅蓮術士》と《グルマグのアンコウ》に対しては《精神を刻むもの、ジェイス》より強く《紅蓮破》と効かない攻守の切り替えをしやすいカードですが噛み合いの部分が強い為、1枚《精神を刻むもの、ジェイス》と入れ替えるといった形にするのもいいと思います。そもそも4マナのカードはデルバー系デッキ対して遅い面があるのでそれを考えた上でサイドボードから入れるかどうかを検討しましょう。
◎《悪斬の天使》《黎明をもたらすものライラ》…少なくとも《四肢切断》を相手はサイドアウトしてくる事が予測されるためメインボードでの《相殺》や《基本に帰れ》に近い着地したら勝つカードです。そして《紅蓮破》が効かない凄いカード!欠点はやはり5マナの重さと《相殺》や《基本に帰れ》と比べてキープ基準にはならない点でしょうか。
サイドボード候補はこんなものでしょうか。他にも《謙虚》などグリクシスデルバーに対して強いカードは探せばあると思いますので色々試すのはありだと思います。

【サイドボード後のゲームプラン】
サイドボード後のゲームプランとしてキープ基準は4マナまでは伸びる見込みがある事を前提に除去とエンチャント2種をキープの目安とします。ジェスカイカラーであればドローソースが手札にある事を前提に《紅蓮破》系のカードを除去カウントしても構いません。優先度としては除去ハンド>エンチャント2種といった感じです。
サイドボード後の奇跡側のプランとして大筋はメインボード同じなんですがそこまでのアプローチが2色と3色で少し変わってきます。まず2色純正の奇跡では除去やスイーパーの枚数が増えて打ち消しが《狼狽の嵐》(と少量の《意志の力》)のみであるはずなのでソーサリータイミングで大きく動いていきます。逆に赤入り3色の奇跡である場合《紅蓮破》系のカードがある為、相手の動きを軽量カウンターと軽量除去で妨害しながら動いていきます。赤入り3色の奇跡で《Volcanic Island》をフェッチしてくる場合は《紅蓮破》系のカードを使うタイミングのみで、出来れば手札から直接出して置きたくないカードです。タイミングを見計らって《渦まく知識》でデッキ内へ戻しておくのもいいでしょう。相手がサイドアウトしている可能性があったとしても緊急で無ければメインボードと同じく《目くらまし》はケアをしていきます。エンチャントの置き方に関してはメインボードと異なりタップアウト時であれば《目くらまし》に引っかかるタイミングであっても出した方がいい場合が多いです。グリクシスデルバー側がサイドボードで《紅蓮破》系のカードを入れている可能性が高く1マナで簡単に打ち消されてしまいますが1度《相殺》や《基本に帰れ》が通ると《相殺》であれば《紅蓮破》を(《渦まく知識》や《思案》などでらお膳立てまで出来れば確実に)打ち消すことが出来る可能性があり、《基本に帰れ》であればまずマナがフリーの状態で相手にターンが帰ることが無く、回答がないのであればそのまま押し切れます。また、土地セットから《紅蓮破》だったとしても手札を消費させる事が出来ます。(手札の土地を盤面に出させることは奇跡にとって不確定情報が減るリターンがあり相手の《渦まく知識》の価値を下げる事ができる上、どのみち《紅蓮破》は何かしらのタイミングで使わせないといけないので…)ただ《目くらまし》されてしまった場合は仕方ないです、こればかりは割り切るしかありません。ある程度クリーチャーを捌いたあとはメインボードと同様の勝ちを目指すのみです。ただ相手がタップアウト時に《精神を刻むもの、ジェイス》が着地した時点で《紅蓮破》系のカードが1枚も見えていない場合、ドローソースなどで探したりそもそも手札にあるみたいな事があるので0能力から入ってアドバンテージを稼いでもいいと思います。

【最後に】
長くなりましたが現時点でのグリクシスデルバーに対してのゲームプランはこのような感じでしょうか。実際にはこんなに簡単ではなく除去が間に合うかどうかの際どいゲームになります。終始除去としか言っていないようか気がしますが対クリーチャーデッキであると《終末》と言うスイーパーを擁する奇跡はそのようなゲームプランになりがちです。筆者は禁止改定後のグリクシスデルバーとはあまり対戦していない為禁止改定前の知識からの話がほとんどなのですが(なら何故この記事を書いたのか…)現在のトップメタとして自分の考えをまとめるいい機会になりました。他のマッチアップについても考察する(かも)しれないのでその時はどうぞよろしくお願いします。
お久しぶりです。これまで記事の内容が迷走してましたがこれからは奇跡の記事に絞って書いていこうと思いますのでよろしくお願いします。
一番はじめの記事が禁止改定なのもどうかと思いましたが奇跡にも影響のある変更でしたので記事にさせて頂きました。以下筆者が奇跡を使用してると言う前提で見ていただけると助かります。


禁止改定の内容としては禁止はレガシーにて《ギタクシア派の調査》、《死儀礼のシャーマン》が、解禁はどのフォーマットも無しと言ったものでした。
BG系デッキの屋台骨だった《死儀礼のシャーマン》の禁止はメタゲームに大きな影響を与えそうですね。《ギタクシア派の調査》は他フォーマットと同様の理由で禁止になったみたいですね。奇跡側としては基本どちらのカードも採用していない為被害はない形となりました。


禁止改定後の奇跡への影響ですがまずは《ギタクシア派の調査》。
使用してたデッキは「ANT」、「URデルバー」、「グリクシスデルバー」辺りでしょうか。どのデッキも5分から微不利デッキでしたので以上のデッキが速度ダウンする事に関しては奇跡にとって嬉しいものになりました。
わ「ANT」、「URデルバー」の2種は特に速度負けが多かった為勝ちやすくはなるでしょう。特に「ANT」に対してブラフをかけやすくなった事、《陰謀団式療法》のパワーが下がったも大きいですね。「グリクシスデルバー」に関しては後で言及します。ただ《ギタクシア派の調査》の禁止によって以上3種類が無くなるかと言うと怪しい所がある為ガードを下げすぎるのは禁物です(特に「ANT」)。
「URデルバー」、「グリクシスデルバー」は速度を落とした構成にする、もしくは大きなブレイクスルー(メタゲームないし新規カード)が無いとメタの中心になるのは厳しそうな気がします(あくまで個人の見解です)。


続いて《死儀礼のシャーマン》に関してですね。
メインから出来る墓地利用コンボ対策、終盤も腐り辛いスペック、マナ基盤の安定化と何でもこなす凄い奴。器用なクリーチャーは好きなので個人的に禁止は残念です。奇跡からすると1マナの2点クロック、ナチュラルな《瞬唱の魔道士》対策、先手後手をひっくり返しかつ対基本に帰れ性能とそこそこに辛いものがありました(それでもリアニなどに比べると全然なのですが)。ただクリーチャーである事が非常にネックでありソープロも終末でも対処出来るため個人的にむちゃくちゃなカードであると言う認識は無く対コンボへの必要悪であると思ってました(それでも上手い人の使用する《死儀礼のシャーマン》は非常に脅威でしたが)。必要悪だと思われていたけれど多様性や採用率の為禁止となった《死儀礼のシャーマン》、影響のありそうなデッキとしては先述した「グリクシスデルバー」を始め「チェコパイル(4Cレオヴォルド)、「エルフ」、「マーベリック」、「ジャンド」などの非青のBGx系デッキ、「アルーレン」や「フードチェイン」などのBUGのコンボデッキ辺りが被害を受けてますね。
特に「チェコパイル」に関してはデッキ存続が難しいレベルの影響が出てます。元々コンボデッキに対して強いとは言い難いデッキでしたし、《死儀礼のシャーマン》が可能にしていた《目くらまし》のケアや色の安定化ができなくなり速度の遅く事故の多いもっさりしたコントロールにもミッドレンジにもなりきれてないデッキになってしまいます。奇跡に対しても安定して《トーラックへの賛歌》がうち辛くなる上《基本に帰れ》がむちゃくちゃに刺さる様になりますね。また奇跡側の《瞬唱の魔道士》見づらくなる上《死儀礼のシャーマン》は「チェコパイル」のメインのクロックだった為必然的にロングゲームを強いられて奇跡が勝つ形になってしまいそうです。
続いて「グリクシスデルバー」ですが《ギタクシア派の調査》も合わせて2枚のカードが(型によっては《死儀礼シャーマン》のみ)禁止になってしまいました、これによりクリーチャーの質が大きく下がってしまいました。禁止になった《死儀礼のシャーマン》は勿論《若き紅蓮術師》も《ギタクシア派の調査》が無くなり大振りなアクションになってしまいました。トークンを生みながらの《陰謀団式療法》も出来ない上返しのターンの《剣を鍬に》では目くらましでは対処出来ず何もせずに戦場を去る事になります。《死儀礼のシャーマン》禁止前ですらクリーチャーが足りずに負ける事が多かったのですがこれ以上クリーチャーが減って持つかどうかは怪しい所ではあります。逆に《瞬唱の魔道士》や《コラガンの命令》を採用したグリクシスコントロールに近い「グリクシスデルバー」が出てくると奇跡側も考えないといけなくなって来そうですね。
次に「エルフ」ですがデッキ構造自体には非常に大きな痛手と言った訳では無さそうです。メインからの墓地対策が無くなったのは辛いものがありますが(多分)苦手デッキである「ANT」や「チェコパイル」が減ることを考えると立ち位置は現状維持と言った感じでしょうか(奇跡が増える事を考えると厳しいものがありますが)。奇跡側からしたら面倒なクリーチャーが減った分戦いやすくなりました。《死儀礼のシャーマン》の2点ライフロスに泣く事が無くなったのは偉いですね。ほかの部分では以前と変わらずと言った感じですね。
まだまだ続きます非青のBGxデッキですね。これらのデッキもメインからの墓地対策が出来なくなったのが一番影響として大きそうです。これらのデッキは奇跡からすると死儀礼のシャーマンがどちらかと言うとカードパワーが低い位置のカードでしたので今回の禁止改定を機に大きくフェアデッキを見る形になってしまった場合が一番奇跡としては辛いですね。ただこれらのデッキは「グリクシスデルバー」デッキに強いデッキであったためメタゲームでの立ち位置が変わる事で数を増やすのか減らすのか読み辛い所ではあります。
最後にBUGカラーのコンボデッキについてですね。これらのデッキは《死儀礼のシャーマン》が無くなりコンボの速度が落ち、サブプランが弱くなる為真っ当な勝負になった場合奇跡に若干分がある様に思えます。ただ《突然の衰微》や「アルーレン」のアドバンテージ源である《断片無き工作員》は以前厳しいカードである事には変わりありません。これらのデッキも元々コンボデッキなので「エルフ」と同じ感じに留まりそうですね(「アルーレン」は「グリクシスデルバー」に強かったのでメタゲームの立ち位置には悩まされそうですが)。


これまでは禁止カードを採用していた触れて来ましたがここからはメタゲームにより出てくるデッキについて記述していきます。
今回は「カナディアンスレッショルド」、「奇跡(ミラー)」、「デス&タックス」、「リアニメイト」、「ドレッジ」について言及していきます(他のデッキを上げいくとキリがないので)。
まず「カナディアンスレッショルド」についてです。「カナディアンスレッショルド」は《もみ消し》を擁するコンボデッキ耐性が高いRUGカラーのデルバーデッキですね。「グリクシスデルバー」の後釜として数を増やすと予想されています。採用クリーチャーは11、12枚とグリクシスデルバーよりも少なく奇跡としてはクロック全て捌いてマウントを取るのが一番分かりやすい勝ち筋であると思います。ただメインに《もみ消し》がどの場面でも鬱陶しいカードになので総合的に見ると5分に落ち着くマッチアップですね相変わらずの《基本に帰れ》が刺さるのでこのカードは減らせなさそうです。《もみ消し》やサイドの《真の名の宿敵》用に《紅蓮破》系のカードもお忘れなく(ただ枚数を積みすぎると詰まる可能性が若干あります)。
続いて「奇跡(ミラー)」ですね。こちらは「チェコパイル」の後釜として増える事が予想されています。奇跡ミラーですが最も大事な所は《紅蓮破》の枚数これに尽きます。先述の「カナディアンスレッショルド」と合わせて《紅蓮破》の枚数がものを言う環境になる可能性は十分にあります(何ならメインにも?)。
やっと半分来ました「デス&タックス」ですね。フェアデッキの二大巨頭が居なくなってお呼びがかかりそうな気もしますがメタゲームの位置としてはあまり変わりなさそうと言った印象です。「チェコパイル」がメタゲームから居なくなると全体的なメタゲームで上位に行くのも難しくないと思いますが墓地利用のアンフェアが増える可能性の高い環境についていけるかどうか。奇跡としてはこのデッキが台頭してきた場合数枚追加でサイドを取らなければならないと思います(元々微不利なマッチアップだった部分をメタゲーム上の少なさと《僧院の導師》や《天使への願い》のゴリ押しで勝ってた部分があるので)。相手が対策を厚くするなら尚更です、分かりやすい所は《コジレックの帰還》や《仕組まれた爆薬》でしょうか。個人的には一番対策していないと負けがかさむ部分だと思います(筆者が対「デス&タックス」を得意としてないのもありますが)。
まだもう少し続きます、「リアニメイト」ですね。これは《死儀礼のシャーマン》に抑えられていたデッキですが「グリクシスデルバー」や「チェコパイル」がメタゲームから居なくなるとアンフェアに強い青黒のリアニメイトが増えると思われますがこうなると奇跡的には嬉しい流れになります。速度の落とした「リアニメイト」にはカウンターを擁するとは言え《相殺》、《安らかなる眠り》、《封じ込める僧侶》が十分間に合う上《紅蓮破》も効くのは黒赤との大きな違いです。何なら奇跡側の複数アクションも間に合います。エスパーカラー「リアニメイト」のサイドプランである《僧院の導師》には十分に警戒をしないといけないですね。黒赤の「リアニメイト」はいつも通りのマリガンゲームなので相変わらずと言った感じでしょうか。
最後に「ドレッジ」ですね。このデッキは「リアニメイト」系のデッキと同じく《死儀礼のシャーマン》に抑えられていたデッキですね、ただ「リアニメイト」とは少し異なり現在奇跡のサイドボードに採用されている《封じ込める僧侶》、《外科的摘出》の様な墓地対策では完全に抑える事出来ず負けてしまうことの方が多いです(特に《黄泉からの橋》)。お手軽なアンチカードとしては《安らかなる眠り》がありますが奇跡側もメインボードは《瞬唱の魔道士》や《アズカンタの探索》、サイドボードだと《外科的摘出》などで墓地を利用するため採用にはこれらのカードを使用しないもしくはディスシナジー覚悟で使用する必要があります。ただ対ドレッジに関しては置ければ大ダメージを与えることが出来ますのでディスシナジーも関係ないレベルなのでもしドレッジが増えるのであれば間違いなく1枚や2枚《安らかなる眠り》が必要になってくるでしょう。


あまり中身のない話を長々とやって来ましたが最後に筆者が個人的に考える今後の奇跡について語らせて頂きます。
まずメインボードですがメタゲームが(そのような事はありえないですが)現状そのまま持ち上がりの形になったりフェアデッキがメタの中心になる場合は大きな変更は加えないと思います。「ANT」「グリクシスデルバー」の弱体化から《狼狽の嵐》の強さが若干落ちたのでメインには多くても1枚、逆に奇跡ミラーでの《相殺》、《アズカンタの探索》や「ドレッジ」の《ライオンの瞳のダイヤモンド》、「スニークショー」の《騙し討ち》を見れる《呪文貫き》を2枚程度採用する予定です(禁止改定前から既に《呪文貫き》を採用している方も多いので大きな変更とは言い難いですが)。また「グリクシスデルバー」と「チェコパイル」の弱体化から青白純正でも《基本に帰れ》をサイドに落とします。その代わりとして願い型奇跡(《天使への願い》がフィニッシャーの型)は「スニークショー」などのコンボデッキへのアンチカードである《ヴェンディリオン三人衆》を、メンター型奇跡(《僧院の導師》をフィニッシャーにしている型)は《アズカンタの探索》などのアドバンテージ源や追加の1マナカウンターを採用する方向にしていきます。
また奇跡ミラーや「青黒リアニメイト」、「スニークショー」など青系コンボデッキが増える事が予想され《紅蓮破》系のカードが必要になってくるので3色型を中心に構築をオススメします。「デス&タックス」へのアンチカードである《コジレックの帰還》も赤が必要になってきます。
メタゲームが大きく動いて「リアニメイト」や「ドレッジ」などの墓地利用のアンフェアデッキが横行するようであれば大きなデッキ変更も考えなければならないでしょう。そうなってくると先述した《安らかなる眠り》をメインボードから使える「ヘルムピース」型の奇跡(もといジェスカイコントロール)も一考の余地はあります(ただ奇跡カードを採用する価値が下がるのでもはや奇跡とは言い難いです)。
続いてサイドボードですがメタゲームが固まるまで何とも言いようがありませんが取り敢えず最低これは採用しとけ!って言うカードを挙げて行きますね。
◎《紅蓮破》系2枚
理由はこれまで何度も記載した通りです。特に奇跡ミラーと「スニークショー」の2種のデッキ対策です。
◎《狼狽の嵐》1枚
ストームデッキがどこまで残るか微妙な所ではありますが大概のコンボデッキには刺さるので減らしたり無くす必要はありません。対青系デッキでカウンター合戦にも強いことをお忘れなく。
◎《安らかなる眠り》1枚
墓地利用が増えてくるのなら入れておいて何ら問題ではありませんね。《外科的摘出》との差は「ドレッジ」に勝てるかどうかです。個人的には必須になるサイドだと思います。
◎《基本に帰れ》1枚
サイドボードに落ちたとは言え(有利デッキの為今回言及していませんが)「土地単」や「エルドラージ」(エルドラージに有利なのは基本メンター型)、デルバー系デッキである「カナディアンスレッショルド」は環境に出てくると思いますのでやはり完全に抜く事は出来ないカードですね。地味に「デス&タックス」にも効くので0にはしたくないカードではあります。
◎《仕組まれた爆薬》1枚
「エルフ」や「デス&タックス」を見れる万能置物、X=2で置くことはどちらのデッキに対してもほとんど無いので自分のデッキとディスシナジーしにくいのもいい所ですね。奇跡ミラーのモンクや天使トークンにも強く《相殺》、《アズカンタの探索》も(自分のも壊れますが)見れるのはいい所ですね。
◎《解呪》or《摩耗+損耗》1枚
いつものアーティファクトとエンチャント対策です。環境に《不毛の大地》や《血染めの月》または奇跡ミラーが増えるようであれば大人しく《解呪》にするのをオススメします。《摩耗+損耗》がアドバンテージを取ることはほとんどありません(「赤単プリズン(ドラゴンストンピィ)」や「ターボデプス」位?)ので事故を回避した方が賢明です(昔は「スニークショー」が奇跡へのアンチデッキとして存在してたり《クローサの掌握》がサイドボードの主流だった為《摩耗+損耗》でしたが昔の話ですね)。勿論奇跡ミラーでも壊したい置物が多く採用に値します。
◎《封じ込める僧侶》2枚
「ANT」のようなストームデッキ以外の大半のコンボデッキを対策可能な万能コンボ対策です(勿論抜け穴もそこそこあります)。想像以上に対策出来るデッキが多く先述したコンボデッキが横行するようなメタゲーム次第では3枚目の採用も視野に入れても良いレベルのカードです。唯一弱い点は変わらずクリーチャーである部分です。
◎《ヴェンディリオン三人衆》2枚
擬似的なハンデスである為多くのデッキに(採用使用と思えば)採用できます。「スニークショー」には劇的に刺さるカードであり「リアニメイト」にも前方確認やコンボパーツを落としたりその働きは多岐に渡ります。奇跡ミラーの様な大振りなソーサリータイミングでの動きがあるデッキに対しても瞬速を活かして脅威への対処として機能する上カウンターを釣り出したりする事が可能なので入れてた方がいいですね。
これらが筆者の考えるサイドボードの必須カード枠です。その他のカードは各地のメタゲームや趣味と言った枠です(筆者が必須と言ってるカードもメタゲームによっては大きく変わるのであくまでも1人の考えとして受け取って頂ければ)。メタゲームが固まったら各デッキへの対策カードなどもいつか時間がある時に書くこともあるかも知れません。


《師範の占い独楽》以来の大きな禁止改定であり(以前の奇跡のように禁止があったデッキでも復権する可能性があるため)メタゲームが不安定な状態ですので様子を窺いながら調整を続けていきたいと思います。では皆さんまた。

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